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  • 床下換気とは?


 
 本来、日本の家屋は高温多湿の気候に合わせ、自然や四季との調和を考えた知恵の結集でした。床下に注目してみると高さを十分にとり、現在のような布基礎に囲まれることのない開放的なつくりでした。
 
 その結果、四季を通じて自然の風が床下に取り込まれ、木材にとっても良好な環境が保たれていたのです。
 
 現代住宅は高断熱高気密が進んでいますが、近年その弊害が指摘されはじめています。
 
『住まいの換気不足による様々な問題』

 
 これは床下でも例外ではありません。床下の湿気による木材腐朽菌やシロアリ・ダニなどの害虫の発生。これは建物自体の強度劣化の原因でもあります。
 
 建物をいつまでも健全な状態に保つためにも床下の換気はとても重要なのです。
 


 
 床下の腐朽やシロアリの被害。これらは住まいの大敵「湿気」によるもので、土台の強度までも劣化させます。1995年の阪神淡路大震災における倒壊家屋のほとんどに、シロアリの被害や腐朽が見られたとの調査結果が出ています。

 住まいの見えない床下の空気を活発に動かすことで、シロアリや腐朽菌などの不快害虫の繁殖条件や湿気の原因となる結露の発生を低下させます。
 


 
 住まいの換気不足による家族への健康への影響がいまクローズアップされています。 シックハウス症候群をはじめとした様々な病気、そしてここ数年増えてきた夏型過敏性肺炎やアトピー性皮膚炎。その主な原因はなんと屋内に発生したダニやカビなどと言われています。
 
 抵抗力のある大人といえども油断はできません。こうした病気から家族を守るためにも屋内の換気とあわせて、シロアリやカビの温床となる床下の環境改善が不可欠です。

 基礎の一。
 壁下などに用いられる、細長く連続した基礎。

 建築物の最下階全体にわたって板状に設けられた基礎。
 マット基礎。

 基礎と土台の間にすき間を開けて床下の換気を促す部材を基礎パッキンと呼び、それを用いる手法を基礎パッキング工法という。
 従来のように基礎に換気口を設ける代わりに用いられる方法。
 ネコ土台。

 木材の細胞壁を構成するセルロ-ス、ヘミセルロ-ス、リグニンなどを菌体外酵素で分解して利用する仲間は木材腐朽菌と呼ばれ、栽培キノコの大部分はこのグル-プに属します。
 木材腐朽菌は、家屋の強度を弱め、住まいの寿命を縮めます。

・シロアリ目の昆虫の総称。
・アリに似るが白色で、胸部と腹部の間にくびれがなく、不完全変態をする。
・女王・王・働きアリ・兵アリから成る大きな社会を作る。
・木材・建築物・地中などに営巣し、建物や立ち木に大害を与える。
・オオシロアリ・ヤマトシロアリなど。

・気密性が高く、一年中温度差の少ない現在の住宅はダニの温床です。
・ダニは、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などアレルギー症状の原因になります。
・ダニの大きさは1mm以下で、肉眼で発見することは困難です。
・温度、湿度、エサ(フケ・アカ・カビ)などの条件が揃うと一気に繁殖します。

・温度や湿度の条件によっては大量発生することもある。
・虫によっては刺したり噛みついたりする。また、毒をもっていることもある。
・侵入するだけでなく、屋内に巣をつくる場合もある。

 新築やリフォームした住宅に入居した人の、目がチカチカする、喉が痛い、めまいや吐き気、頭痛がするなどの「シックハウス症候群」が問題になっています。
 その原因の一部は、建材や家具、日用品などから発散するホルムアルデヒドやVOC(トルエン、キシレンその他)などの揮発性の有機化合物と考えられています。

 日照りや風通しの悪い古い木造家屋の朽ちた木や畳などに繁殖する、トリコスポロンという真菌(カビ)を吸い込むことにより発症。
 日本国内における過敏性肺炎の過半数を占め、梅雨以降の高温多湿の季節に集中。

 アトピー体質の人にいろいろな刺激が加わって生じる慢性皮膚炎。一種のアレルギー反応と考えられる。
 年齢によって現れる症状が異なり、乳児では顔面・頭部が赤くただれて湿性となり、成人では主に関節屈側に丘疹が集まり、乾燥している。
 一般にかゆみが強い。
 しばしば喘息(ぜんそく)・鼻炎・花粉症などを伴う。